ニッケル陽極材料の溶解特性

非活性型(溶解電位は不働態化電位より高い)
陽極材料 添加剤 溶解状態 残渣の性質
普通電解
ニッケル(四角、丸、その他)
なし 不均一溶解でスポンジ状になる 残渣は小さなニッケル粒子で,この量はワット浴中に溶解したニッケルの約0.1%である。 残渣は有機添加剤があると多くなる。陽極電位が高いと酸化ニッケルが形成されて、残渣量が多くなる。
ニッケルペレット
(球状)
なし 不均一溶解でスポンジ状になり、はがれる 残渣は小さなニッケル粒子で,この量はワット浴中に溶解したニッケルの約0.1%である。 残渣は有機添加剤があると多くなる。残渣は有機添加剤と高電電位の影響をうれる

非活性型(溶解電位は不働態化電位より高い)
陽極材料 添加剤 溶解状態 残渣の性質
圧延カーボン シリコン、カーボン 均一で、平滑 残渣はカーボンと水酸化、シリコンとの非金属混合物で、金属粒子は形成されない。 バスケットの中で使用すると残渣が多量に出る。 塩化物を含む大抵のニッケル浴に使用できる。
圧延デポラ
ライズド
酸素、硫黄 均一で、平滑 残渣は非金属のものである。陽極上に形成される酸化ニッケルの皮膜は緑色をしている。 圧延カーボンよりは活性であるが、めっき浴に塩化物が存在する必要がある。
硫黄入り
電解ニッケル
硫黄 平滑でスポンジ状にならない 残渣は溶解ニッケルの約0.1%で。、非金属である。 陽極上に形成される硫化ニッケル皮膜は黒い色をしてる。 最も活性なニッケル陽極材料で、塩化物がなくても溶解する。 残渣はめっき浴中の銅を除去する。最も低い陽極電位で溶解する。

  

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